目次
通夜とは
通夜とは、葬儀の前夜に親族や故人と親しかった人たちが集まって、夜を徹して死者とともにすごし、故人との別れを惜しむ儀式とされています。
ただ最近は、僧侶の読経のなか近親者や知人、関係者などが焼香をするという形が多いです。
また、夕方以降にはじまり、1~2時間程度で終える「半通夜」が主流です。
通夜振る舞いという大皿料理がふるまわれます(寿司が主流)。
そのため、通夜に参加して、葬儀・告別式には参加しないというケースが増えています。
葬儀・告別式とは
葬儀とは、故人の成仏を祈るための儀式。
告別式とは、最後の別れをする儀式。
厳密にはこの二つは異なるものですが、最近は一緒に行う場合が多いです。
例えば、僧侶による読経などを行うことで故人の成仏を祈る儀式に続いて、故人と親交のあった人たちが最後のお別れをする告別式を行うといった具合です。
不祝儀袋にはいくら包むのか
故人との関係が、職場の上司・同僚・部下の場合は5000円。
職場の社員の家族の場合は3000円~5000円。
友人とその家族の場合は5000円。
近隣の方の場合は3000円。
これは、あくまでも原則なので故人との関係によって金額は変わります。
香典は、多すぎても少なすぎても失礼にあたります。
焼香の作法
通夜・葬儀の焼香の場合、右手で焼香をします。
抹香を親指・人差し指・中指の3本でつまみ、額のあたりに軽く掲げてから静かに香炉へ落とします。
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本当は宗派によって回数など違ってきますが、最近はあまり気にすることはなさそうですが、気になる人は調べておいたほうがいいでしょう。
香炉から立ち上がる煙は、故人が仏国土へ向かうことを意味していて、食事の代替とも言われています。
焼香の種類
〇立礼焼香
遺族や会葬者が、遺影の前で立った状態で順次焼香していく形式。
僧侶や遺族に一礼してから行いましょう。
〇座礼焼香
基本的に和室で行う焼香。
作法の基本は立礼焼香と同じ。
〇回し焼香
遺族や会葬者が座った状態で、焼香を隣の人に移しながら順次焼香を行う形式。
自宅など、狭い場所での焼香に適している。
線香の上げ方
①まず、祭壇に向かって合掌する
②右手で線香立てから線香を1本取る
③ロウソクで線香に火を灯す
④火がついたら手であおいで消す
⑤線香を香炉に移したら、再び合掌する
古代インドでは、人に接するマナーとして香を身体に塗ったり、室内に撒いたりする習慣があって、お釈迦さまの時代にも盛んに行われていました。
この習慣が仏教に取り入れられて、お釈迦さまに帰依する気持ちを表現する方法のひとつとして、儀式にも取り入れられたそうです。
もしものときのシミュレーション
〇なくなる場所は?
病院で亡くなると、夜中でもすぐに退院することになります。
住宅事情で、家から出棺できない場合もあるので、一度「自宅へ帰るのか」「帰らないのか」が最初のポイントです。
事前に考えておく必要があります。
〇通夜・葬儀会場をどこにするか
選択肢としては、
①自宅
②寺院
③葬儀社の会館
です。
「会葬者の数」「予算」などを考慮して選択しましょう。
最近は、小さな葬儀社の会館でやる家族葬が増えています。
〇収骨後をどのようにするか
どこへどのように収骨するかも重要です。
「寺院とのおつきあい」
「お墓参りへ行くまでの時間」
「交通の便」
「維持費」
「経費」
などを考えます。
迷った場合は、しばらく家で手元供養しながら考えましょう。
〇墓地の種類
①野外墓地(寺院、市営墓地、企業の霊園など)
管理が行き届いている。
駐車場完備。
サービス、設備が充実。
②室内墓地(納骨堂など)
管理の手間がかからない。
経費が安い。
環境の変化で故郷に戻らないひと。
③永代供養(寺院・企業など)
管理や供養は管理者が行う。
費用は最初に一括のみ。
三十三回忌以降は合祀墓に移される。
④散骨
海洋葬(場所が限られる)。
石原裕次郎や勝新太郎らも散骨。
樹木葬
最近では、宇宙葬という散骨方法まででてきました。
同じ野外墓地でも、場所によって費用もさまざまなので事前に調べたほうがいいです。
私たちは「生きている」のではなく「生かされている」のです。
私たちは、ご先祖さまをはじめとする亡くなった人たちと一緒に生きています。
「生きている」のではなく、仏さま、ご先祖さまなど多くのご縁によって「生かされている」のです。
「生きているとき」「死んだとき」「死後」は連続しています。
この時間の流れの中に心を落ち着かせていくのが仏教の智慧です。
日本仏教の持つ智慧の輪です。
最後まで読んでいただきありがとうございます 合掌
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